「てぇへんだ!てぇへんだぁ〜!」
「なんだい?またてぇへんかいっ?」
「あ、姐さん!そんな冷てぇいい方しなくても・・・ホントにてぇへんなんですから!」
「そうかい?冷たかったかい?ごめんよ!ちょいと!おまいさんっ!」
「ん?おう!なんでぇ?いつものてぇへんか?ん?」
「そ・そんな・・親分まで・・」
「まぁ、いいやな、で何があったんでぇ?」
「へい!それが琉球ってとこの海が荒れ狂って大変だったそうで・・」
「あん?琉球?馬鹿やろ!琉球なんて言ってんじゃねぇ!駿河から常陸の国を荒らし回って駆け抜けた魔亜権のせいで華の御江戸をはじめ関八州、東海道はえれぇ目にあってんだぞ!」
「そ、そうなんですが・・・」
「そうなんですがじゃねぇ!このスットコドッコイ!」
「でもですね親分、その魔亜権が行かなかったのをコレ幸いと言って行きゃぁがったのが荒れててなんて抜かしていやがるんすよ!」
「何だとぉ〜!どこのどいつでぇ?そのとんでもねぇのは!」
「それが、あの、例の・・・」
「あん?まさかまた山の土座か?」
「へいっ!そうなんで・・・」
「まったく人騒がせな・・・ん?そうか、そういう事か!」
「え?何がです?」
「おう、こりゃきっと土座の仕業だ!いいか?魔亜権は最初琉球に行こうとしてたんだよ!それがなんでこっちに来たか?土座の奴また餃子の皮を振り回しやがったんだ!そうに違ぇねぇ!」
「なぁ〜るほどぉ!でも、なんでも同行者も居たそうなんですが?」
「同行者?どんな奴でぇ?」
「ヘェ、なんでも頑丈な六半が裂けちまう奴らしいです!」
「お、お前ぇそりゃあの雲竜土俵入りの「どすこい部屋」部屋頭の嵐海じゃねぇのかい?あ〜あ・・・また四股踏んじゃったんだ・・・土俵以外で踏むなって言われてるのに・・・」
「そうなんですかい?」
「おお!あいつが四股踏むと凄まじい衝撃が何でもマントルってぇとこを揺さぶってチョイト離れたトコが揺れるらしいんだ!土俵はあいつが上がるようになってから吸収層と緩衝層を新たに作ったんでデェジョブなんだが・・・」
「ほえぇ〜?すんごい奴なんですね?」
「その海が荒れるのはきっと土座の振り回しと四股のせいだな!土座は加減を知らねぇから余計に振っちまったんだ!で、風が・・・嵐海は行けた喜びで四股踏んじゃったんだな、でチョット離れた海底に振動が行って・・・この二つのせいで海が荒ちまったんだな!」
「ほえぇぇ〜土座も凄いですが、嵐海もすごいですねぇ〜?」
「凄いのはいいけどよ〜!波風立てるのはチョットな?大人なんだからよ!」
「そうですね?でも、怒らせないようにしなくちゃ!」チャンチャン!
*魔亜権とは台風22号の名称(マーゴン)の事
* 六半とは生地の厚が6.5mmもあるウェットスーツの事
*土座とは毎度ご存じ関東から栃木に飛ばされた哀れな看護士長様
*「どすこい部屋」の嵐海関とは、帰国子女を名乗る女力士